ネット通販の導入について【実店舗が生き残るには】

ネット通販

店舗を運営するにおいてどこが強敵だったかと問われたなら、それはネットショップだったと言わざるを得ないでしょう。まだ、私が店長をやっていた時代ですから、もう軽く20年以上も前の話です。丁度、パソコンが世に急速に浸透し始めた時代でした。

では、何がそんなにネット販売は脅威だったんでしょうか?

販売価格で勝負ができない

ネットショップの最大の脅威は価格が圧倒的に安かった、という事にあります。これ以外の理由は思いつきません。結局、消費者というのは「安さ」というものを根本的に求めています。特に普段から必要な食品や飲料、女性にとって必需品のお化粧品などは品質に問題がないのであれば安い方が喜ばれるに決まっています。

一昔前のように「安かろう、悪かろう」だったらばネットショップも怖くはありません。堂々と店舗に置いてある商品の優位性をアピールしていればよかったのですから。しかし、ネットで扱う商品が店舗に置いてあるそれと全く変わらないという現実が見えてくるようになった時から、小売り情勢に変化がみられるようになりました。

ナショナルブランドでは勝負にならない

ナショナルブランドというのは通常のメーカーさんが製造販売している国内生産のれっきとした商品の事です。まがい物でもパち物でもありません。ナショナルブランド商品は品質的にも信用度も全く問題ありません。消費者にとっては買っても何ら損をしない商品なのです。

こういったナショナルブランドは物販店にとっては売り上げの柱となる重要な商品なのですが、ネット通販はこのナショナルブランドをいとも簡単に吸収し目玉商品としてしまいました。同じ品質、内容の商品であるならば価格が安い方の商品を買うのが消費者の心理です。この事実は抗いようがありません。

私が務めておりましたペットショップ時代においても、このネット通販の影響を受け始めていた頃合いであったのです。恐らく、ホームセンターや物販店においてはモロに影響を受けていたことでしょう。

専門店であったかどうかが勝敗の分かれ目

私たちが何とかネット通販の影響をモロに受けずに持ちこたえられたのは、ショップの形態が専門店であったのが大きかったと思います。専門店というのは接客を通じてお客様が求めているニーズを掘り起こし専門知識で持って解決にあたる店舗運営を主にしています。

確かに店内には多くのナショナルブランド商品を並べておりました。価格もかなり競争しました。シェアを盗られてたまるか、という気持ちでやってきました。私たちのチェーン店の中にもネット通販にお客様をとられている、と数字がいかない言い訳を言っていた店長もいましたが。本当に出来ないときの言い訳です。

ハッキリ言って、出来ない言い訳を思いつくのが上手い連中っていうのはどこの会社にもいるんですよ。要は専門店である私たちが本来やらなければならない事をちゃんと守ってやっていたかどうかが問われていたわけです。

ネット通販は通常のカタログ通販と違って即効性が最大の売りです。同時に無店舗展開ですから余計なコストはかかっていません。その分、価格は当然、安くなります。「早くて安い」というメリットがあるのですから消費者にとってはそりゃ、大きな魅力な訳です。

だから、専門店の人間が接客をちゃんとやって、お薦めの商品をお客様に勧めない限り勝敗はすぐについてしまうでしょう。

専門店商品はネット通販にいくら掲載しても売れない

専門店が主に商品棚に並べているような難しいネーミングの商品は、あまりネット通販のサイトでもお目にかかれませんね。あったとしてもさすがにナショナルブランド商品程には価格の魅力は出ていません。それはそうです。製造メーカーも問屋も専門店商品に関しては値崩れする事を最も警戒しながらペットショップへ提供していましたから。

こういった業界の不文律を平気で破ってくるところには専門店商品を扱う業者も厳しい態度を取ってくれます。なので、私たちも競合店の価格調査に出かけた時にルール違反の価格を付けているお店を発見したら直ちにそのメーカーへ報告していました。こうやって狭い業界ならではのネットワークでもって業界の秩序が保たれてきていた面があったのです。

さいごに

何も専門店だからといってネット通販を目の敵にする必要もありません。上手に自分の所も利用してサイトを作り販売してしまえばいいのです。積極的にアプローチしていけば大手のカタログ通販の会社などが協力してきてくれるはずです。

ただ、私が在籍していた時の話ですが、お客様は専門店で知りたい情報を聞いてからネット通販で買う、という流れが結構ありました。せっかくこちらが親切に知識を提供したのに肝心な実の部分は他所へ持っていかれてしまい、こちらが損をしたと思ってしまう図式です。まあ、確かに損をしているかもしれません。しかし、そうとばかりだとも言えません。

ネット通販にも限界があるからです。悲しいかなネットの情報は底が浅いのです。本当の正しい知識を得ようと思うお客様はやはり専門店からは逃げられないのです。となれば、私たちが取る行動はただ一つ。もっとお客様と仲良くなって浮気をさせない事を行うのです。

人間同士の絆とネットワーク。どちらに軍配があがるのか?正しいやり方を偶直にやっているところが最後には勝っていると思うのですが。

参考:ネット時代の「リアル店舗の逆襲」



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